大学時代のある日、大藤くんという友人が、かなり読み込まれた感じの本を読んでいました。
「何読んでいるの?」
と聞くと、彼は、
「大藤家に先祖代々伝わる秘伝の書だよ」
と冗談を言いながら見せてくれました。
その本は「成功哲学」というタイトルの本で、現在は、書店に溢れるほどの種類がある自己啓発本の元祖のような本でした。
一言で要約するとしたら「思考は現実化する」という系統の本です。
大藤くんは、不思議な魅力を持っていて男にも女にも良くモテて、当時、馬鹿みたいにやっていた合コンでも、飲んでいる最中は、ほとんど話もしていない女の子(しかもいつもかわいい)と、お開きのタイミングになると二人で消えていくという羨ましい能力を持っていました。
「帰り際の魔術師」とか呼ばれていた記憶があります。
そんな、大藤くんが、秘伝の書と言う本ですし、「成功哲学」という魅力的なタイトルにも惹かれ、その授業の間、ちょっと借りて読むつもりがぐいぐいと引きこまれていってしまいました。
その日、大学からの帰り道、池袋の書店で買った「成功哲学」が今でも手元にあります。
読み込まれて、だいぶ擦り切れています。
その後、そこそこの数読んだ、成功指南本や自己啓発本と比べてもこの本を上回るものはほとんどありません。
と言うより、その後に出た本の多くがこの本の焼き直しといっても良いくらいですね。
今の自分の思考方法や行動スタイルが、この本にとても大きな影響を受けていることは間違いありません。
さて、この本の序章にある話をひとつ紹介しておきます。
このくだりでこの本に引きこまれていったような記憶があります。
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ある工場の製造ラインにある機械が故障してしまいました。
修理が始まって数時間たっても復旧しません。
ようやく、専門家が呼ばれてきました。
彼は機械の周りを五、六回まわって注意深く調べました。
ポケットからチョークを取り出すと、彼は機械のすみにの方に小さなバツ印(×)を付けました。
そして彼はバツ印(×)を目がけて力いっぱいハンマーで一打ちしました。
すると機械は無事に動き出しました。
数日後、この会社に、かの専門家からサービス料として200ドルの請求書が届きました。
「むちゃくちゃだ」と、経理係は怒りました。
ハンマーで機械を叩いただけで200ドルなんて(昔の200ドルです)
そこで彼は、請求書を送り返し、明細書を求めました。
すると次のような明細書が届きました。
サービスに関する明細書
機械をハンマーで打つ仕事・・・・・5ドル
打つ場所を探す仕事・・・・・・195ドル
大切なのはどこを打つかを知ることなのです!
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と結ばれている話なのですが、非常に示唆に富んだ話だと思います。
興味のある方は読んでみてください。
個人的にはとてもおすすめです。
残念ながら、私が買った方は廃刊になっているようです。
出版の権利関係の移転なのかと思いますが、現在はこの本が、内容を踏襲して内容も増えて出版されているようです。
最近では、居酒屋の和民の創業者である、渡邉美樹社長がやはりこの本に大きな影響を受けたということで解説本を監修したようです。