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2011年8月の2件の記事

2011年8月19日 (金)

欲は善(Greed is good)

玄関で飼っているスズムシが元気よく鳴いている。
もらってきた時は小さなゴキブリの赤ちゃんのようだったが、鰹節やナスなどをモリモリ食べて、みるみる間に大きくなり、オスは美しい音で鳴き、メスは ”ぷっくり” と立派な体格になった。
オスのスズムシが鳴くのは、メスを呼び寄せ自らの遺伝子を残そうとする欲求であり、メスが栄養を蓄えるのも、丈夫な卵を残そうとする欲求である。
今年は数が少ないと言われているらしいセミが、それでもうるさいほど元気に鳴いているのも同様の理由である。

考えてみると、他の生き物が生きて行くのと同様、人間が生きて行くのも、その原動力は「欲」なのかもしれないと思う。人間は他の生き物よりもすこし複雑なだけで。
生存欲求はもちろん、自分が成長したいと願うのも、地位を求めるのも、よりよい環境をつくろうとするのも、賞賛されたい、愛されたいと思うのも、何かを創りたいと思うことも、さらには、誰かのために貢献したいと思うことも、すべて「欲」なのだと思う。
そして、それが今の文明社会を築いていきたのだ。

一般的に「欲」という言葉のイメージはあまり良くない。
「欲深い」とか「強欲」とか言われる。
人に迷惑をかけるような「欲」ではその通りであろうが、建設的で「正しい欲(という言葉があるか知らないが)」であれば、それこそが人間が生きる推進力となり、未来を切り拓いていくのではないかと改めて考える。

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さて、タイトルの言葉 ”欲は善(Greed is good)” は、映画「ウォール街」の中で登場する言葉である。

マイケル・ダグラス扮する金融界の大物、ゴードン・ゲッコーが、株の買い占めを進めた、テルダー製紙という会社の株主総会に乗り込み演説するシーンで出てくる。

この言葉は、1980年代に名を馳せた、実在の大物投資家で、映画のゴードン・ゲッコーのモデルとなった、アイヴァン・ボウスキー(Ivan Boesky)のカリフォルニア大学バークレー校でのスピーチ

I think greed is healthy. You can be greedy and still feel good about yourself.

を基にしているのだが、ここでのマイケル・ダグラスの演技は秀逸である。

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忘れないでください
言葉は悪いかもしれませんが
”欲”は善です

”欲”は正しい
”欲”は導く
”欲”は物事を明確にし
道を開き
発展の精神を磨き上げます

”欲”には いろいろあります
生命欲 金銭欲 愛欲 知識欲
人類進歩の推進力です

”欲”こそ・・・

見てて下さい

テルダー製紙だけでなく
”株式会社 USA”を
立て直す力です!

(戸田奈津子さん翻訳の字幕から)
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このシーンは、映画の主題として重要なシーンでもあり、演じるマイケル・ダグラスの、株主を魅了するスピーチ、そして意図したのかどうかさえも分からない、ほんの微かな胡散臭さも素晴らしかった。

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今、この国の若者は、その欲望のエネルギーが小さくなってきているように感じる。
無気力、無感動、無関心と評されていた昔よりも、さらにエネルギーが弱くなっているように感じる。
それが、この国自体のエネルギーを喪失している原因なのだろうか。

日本は元気がなくても、BRICsやVISTAに代表される、新興国は欲望とエネルギーに溢れているように見える。
グローバルな世界では、エネルギーが小さな国は、大きな欲望とエネルギーに容赦なく飲み込まれていく。

頑張れ日本の若者。

と同時に、欲が薄くなってきた自分自身にも言い聞かせることにする。

2011年8月11日 (木)

名刺にかける想い

当社では、インターネット通販で名刺の販売をしている、アーティス名刺工房というサイトを運営しています。

名刺の専門店 アーティス名刺工房

今年の6月で13周年を迎えたのですが、運営をしてきた中で思い出に残っているエピソードを紹介します。

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もう、5年くらい前のことなのですが、土曜日か日曜日、休日出勤で会社に出社していたある日、電話がかかってきました。
電話は、声からして70代くらいのお婆ちゃんからのようでした。

きつめの口調で「あなたのところから荷物が届いたんだけど何これ!?」
「何が入っているの!?」
と、いきなりまくしたてられて、間違い電話なのかと思いましたが、いろいろと聞いてみると、代引(代金引換郵便)で届いた商品を良く確認せず、お金を払ってしまったようで、送り状に書いてあった当社の電話番号に電話をしてきたということのようでした。

当時は、「オレオレ詐欺」などが流行っていた頃で、自分も騙されたのではないかというそんな思いで電話をされてきたようです。

そのころ、私はすでに名刺の直接の担当からは離れていたのですが、当社の中で、代引で届ける商品は名刺しかありませんので、
「ひょっとして、送り状のところに名刺って書いてありませんか?」
と聞くと、しばらく間があって、

「ああ、名刺って書いてあるね・・・」

またしばらく間があって、
「ああ、名刺ね!ああそうかそうか!」

「いや、実は孫娘が自分で仕事を始めてね。ああ、それで名刺を頼んだんだね」
と、優しい口調に変わりました。

「まだ始めたところでね。ちゃんとやっていけるかみんな心配しているんですよ。そうですか、名刺ですか。仕事するのに必要ですからね。これで頑張れますよ」
というようなことを話されました。

「いやいや、ありがとうございました」
と何度もお礼を言われ、お婆ちゃんの、お孫さんの事を気遣う気持ちと、仕事を支えるツールである名刺を大切なものだと思ってくれている気持ちが、伝わってきて私も感激してしまいました。

仕事始めた当初は、いろいろな不安があると思います。
自分の名刺を初めて渡すときは緊張するのかも知れません。
そんな時に、私たちの作った名刺が、その人を支える小さな応援団のような役割を果たせられるとしたらそんな嬉しいことはありません。

名刺は「はじめまして」の場面で使われます。
そこからビジネスが始まり、また人間同士の新しい関係が出来たりします。
ひょっとしたら、生涯にわたる付き合いがそこから生まれるのかも知れません。

人と人の出会いに立ち会えるそんな名刺。
私たちはそれを作るという喜び、それをきっかけに良いビジネス、素晴らしい人間関係の一助になっているのではないかという喜びを噛み締めて、これからもこの仕事をしていこうと思います。

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